• 2025.08.27

事業承継における税理士の役割とは?税理士に依頼するメリットや他の専門家との違いを解説!

 

昨今人手不足・後継者不在にて廃業となる法人が増加しております。
そこで今回は、税理士と事業承継をテーマに取り上げてみようと思います。

 

事業承継において税理士に依頼できる業務内容

 

1. 現状分析と承継計画の立案

●自社株式の評価
●会社・オーナー個人の財産・負債の現状分析
●後継者候補とのマッチングとリスク評価
●長期的な事業承継計画の作成支援

 

2. 税務対策と申告業務

●相続税・贈与税・譲渡所得税などの試算と節税対策
●生前贈与における特例(贈与税の配偶者控除、相続時精算課税制度など)の提案
●相続税・贈与税の申告書作成と提出

 

3. 事業承継税制の活用支援

●特例事業承継税制の適用可否判断
●中小企業庁への認定申請書作成・提出支援
●事業承継税制適用後の継続要件の確認とフォロー

 

4. 株式・資産移転の支援

●非上場株式の譲渡・贈与・相続に関する税務アドバイス
●株式分散の防止策(持株会社の設立など)
●組織再編(合併・会社分割・株式交換等)の税務支援

 

5. 関係士業との連携支援

●弁護士、司法書士と連携しての遺言書作成や登記手続き
●M&Aコンサルタントとの協力による第三者承継の支援
●金融機関との連携による資金調達支援

 

6. 事業承継後の経営支援

●承継後の後継者に対する会計・税務顧問業務
●経営分析や予算管理体制の導入支援

 

事業承継を税理士に依頼するメリット

 

中小企業庁の調査によると、後継者決定の相談について72%程度の方が顧問税理士や公認会計士を相談相手としているとのことです。
ではなぜ税理士が相談先に選ばれるのでしょうか。

 

・節税や税制特例の活用など税務関連の専門性が高い

税理士は税務申告や申請、税務相談などを主な業務としているためほかの専門家などと比較すると税務の専門性が高いのが特徴です。
そこで、税理士に相談することで相続税や贈与税などの申告や計算について正しい知識を得ることができます。また、税制は複雑で特例なども存在し、適用するには原則として一定の手続きを行わなくてはなりませんが、税理士に相談すれば、特例の適用のための手続きや納税猶予の手続きなどもサポートできます。

 

・税理士の持つ士業ネットワークを活用できる

士業のネットワークを通じて、各分野に詳しい専門家をご紹介することができます。税理士では専門外という相談内容もネットワークを通じて別の専門家に相談しやすいこともメリットといえます。

 

事業承継を依頼できる税理士以外の専門家

 

弁護士

 

弁護士に相談・依頼することには、事業承継の計画立案、契約書の整備、法務デューデリジェンス、M&Aの交渉代行、トラブル対応など、専門的な視点からの具体的な役割とメリットがあります。事前の計画や社内体制の整備、手続きの円滑化に役立ちます。

 

司法書士

 

司法書士に依頼することは、特に不動産や会社の登記関連手続き、遺言書の作成、そして必要書類の作成や登記申請の代行といった法務手続きを依頼することができます。

 

中小企業診断士

 

中小企業診断士は、企業の成長戦略策定や後継者の育成など人的な面から支援のほか事業のビジネスモデルを分析し、競争力や将来性を評価しM&Aの支援を行うこともできます。それぞれの専門家と連携し、総合的なコーディネートを行い事業承継を多角的に支援します。

 

 

事業承継を成功させる税理士選びのポイント

 

事業承継を成功させるために、相談する税理士の選び方を紹介します。

・事業承継税制などに精通しているか
すべての税理士が事業承継に詳しいとは限りません。特に事業承継税制などの複雑な制度に対応しているかどうか実績や経験を確認することが重要となります。事業承継の実績がある税理士ならば、相談内容について的確な提案や計画を策定してくれる可能性が高まります。

 

・会社の継承方法に合った提案が可能か
事業承継の事例の実績などを事前に確認しましょう。自社の課題に適したアドバイスをもらえるか、自社が選択しようとしている承継方法に適しているかの判断材料になります。節税だけに偏った提案ではなく後継者の経営方針や会社の成長を見据えて提案がしてもらえるかが重要です。

 

・他士業との連携体制があるか
事業承継には弁護士・司法書士・M&Aアドバイザー等との連携が欠かせません。相談内容に適した他分野の専門家を探し出すのは労力も時間もかかります。税理士がそれらの専門家とスムーズに連携できる体制を持っているか確認しておくとよいでしょうか。

 

事業承継を税理士に依頼する場合の費用相場

 

事業承継を税理士に依頼する場合にかかる費用は、依頼する業務内容によって大きく異なります。

自社株の評価、相続税のシュミレーションは数十万円、組織再編計画・経営計画の策定
報酬は30万円から数百万円と業務内容により報酬に幅があります。
依頼をするまえに、税理士に報酬の見積を作成してもらうのがよいでしょう。

 

事業承継を税理士に依頼する場合の注意点

 

事業承継を税理士に依頼する場合の注意点をいくつか紹介します。

 

早い段階で相談する

 

事業承継に関連して、税法上の特例を適用するには、手続きが必要になるケースがあります。また、事業を後継者に引き継ぐためのプロセスにも時間がかかるものです。税理士に依頼する場合は、事業承継にかかる時間、税務上の特例の適用などを考慮し、早めに相談するようにしましょう。

 

複数の事務所に見積をとる

 

税理士報酬は各税理士により違いがあります。事業承継に関する業務は、税理士の一般的な業務である税務申告書の作成や申請などと異なる部分もあるため、税理士事務所に料金を確認しておきましょう。マッチングサイトなどを利用して、料金を比較検討してから相談先を決めるのも一つの手です。

 

まとめ

 

まだまだ事業承継に対する抵抗感が多い経営者がほとんどかとは思います。
そこで、一番身近な相談相手である税理士が関与することで、中小企業にとっては及び腰になりがちの事業承継を円滑に進めるよう後押しし、日本の廃業率増加に歯止めをかけるお役に立てれば何よりと思います。

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