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2022.06.01
【進化するAI】
先日5月21日、22日に大津市にてコンピューターとプロ棋士が将棋で対戦する「電王戦」が行われましたが、コンピューターの2戦全勝で幕を閉じました。負けた山崎八段はNHK杯決勝で羽生善治名人にも勝ったことのあるトップクラスのプロでした。
今年の3月にはグーグルのAI(人工知能)「アルファ碁」が世界最強の棋士と言われるイ・セドル九段を破ったということで大きな話題になったばかり。AIは私たちの予想を大きく上回るスピードで進化しています。
さて話題のAIですが、会計や金融の世界でも徐々に実用化が進みつつあります。
クラウド会計ソフトのfreeeではAIが会計データを分析し、経営課題を発見するツールをリリースしました。また、静岡銀行では住宅ローンなどの融資可能見込額をAIが算定するサービスを提供しています。メガバンク各社もAIを活用した新サービスの提供を始めています。今はまだ個人向けのサービスに限られていますが、近い将来法人に対する融資などにおいてもAIが活用されることが想定されます。
私たち会計事務所では、中小企業のお客様から経営や融資のご相談をお受けする機会が多くあります。課題の解決にあたっては、会計数値だけでなく社長の人柄や信念など定量化できない要素が大きな判断材料となりますし、会話のなかでご本人自身が気づいていない課題を引き出すこともあります。
AIの進化がさらに進んでも、こういったアナログな要素はなくなりません。社長もペッパーを相手に悩み事を話す気にはなれないでしょう。
労働人口の減少を補う形でAIなどの新しい技術を積極的に活用しながら、我々人間は人間しかできないアナログ要素に磨きをかけ、社会の発展に寄与していきたいですね。
ちなみに来年の電王戦では羽生善治名人の参戦も発表され、いよいよ将棋界もコンピューターとの対戦が山場を迎えます。将棋ファンならずとも目が離せませんね。