• 2022.02.02

中期経営計画とは

福島会計の小島です。
これまで繰り返し経営計画の重要性について、このブログにてご紹介してまいりました。
年度末が近づきアフターコロナを見据えるべきこの時期に、あらためて中期経営計画とは何か、をお伝えしたいと思います。

経営は行き当たりばったりで上手くいくものではありません。そもそも「経営」という言葉は「事業目的を達成するために、継続的・計画的に意思決定を行って実行に移し、事業を管理・遂行すること(小学館デジタル大辞泉)」とあります。つまり「経営」は、事業目的の設定、計画の立案、管理の実行が前提となっているのです。経営をその言葉どおりに実行するために必要となるのが中期経営計画なのです。

中期経営計画は、経営理念やビジョン、経営者が持つ将来的な会社の経営についての考え、そして将来あるべき姿を、具体的かつ明確に示し、その「将来あるべき姿」と現状とのギャップを埋めていくために実行すべきことを、3年から5年程度の期間でまとめた具体的な計画のことです。そして、その経営計画を書面にまとめたものを経営計画書と言います。

中期経営計画を策定することのメリットを整理しますと、次のようなことが挙げられます。
①企業の現状や課題を整理することができる
②やるべきことが明確になる
③従業員のモチベーションが高まり、組織がまとまる
④企業に対する社外からの信頼が高まる、利害関係者との関係性強化
このように、中期経営計画を策定することで、課題の明確化、目標や施策の具体化、統率のとれた組織運営、社内外からの信用の獲得など、大きなメリットが得られます。その結果として、企業を存続させ、成長させることが可能となるのです。

中期経営計画の策定ステップはおおまかに以下のとおりとなります。
①使命感・ミッション・ビジョン・経営理念の作成
②経営環境分析
③経営戦略立案、目標の設定
④数値目標と行動計画の策定
⑤共有・実行・進捗状況の確認
上記のプロセスを通じて、前述のメリットが得られることになるわけですが、とりわけ重要なのは⑤の共有・実行・進捗確認です。計画は作成するだけではなく、実行してこそ意味があるのです。
※当社では中期経営計画を社内で共有する「経営計画発表会」を開催(そのときの様子はこちら)。

事業を永続させるためには、経営資源が限られるなかで売上や利益を安定的に上げ続けることが必要です。目先のことだけにとらわれていると、環境変化の予兆に気付けなかったり、想定外のことが発生した際に対応しきれず、売上や利益を確保できなくなる恐れがあります。しかし中期経営計画を策定し、計画に基づいて行動することで限られた経営資源を有効活用することができ、また計画の進捗を日々確認することで、変化の予兆にいち早く気づくことができるのです。

しかし残念ながら、多くの経営者が日々の業務に追われ、経営計画の作成を後回しにしているのが実情です。作成方法や活用方法がわからなかったり、効果に懐疑的であったり、まだまだ精神的なハードルがあるのだと思われます。
福島会計では、皆様のハードルを取り除き、中期経営計画の作成に前向きになれるよう、情報発信サイトの開設準備をすすめています。中期経営計画に関するお役立ち情報をどんどん発信していこうと思っておりますので、どうぞご期待ください。

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