• 2020.03.18

書面添付で税務調査は来ない?

 

福島会計の野崎です。

桜の開花の便りも届き、いよいよ春に向かい始めました。

コロナウイルスの影響で、落ち着かない春になってしまいそうですが、こんな時こそ、日本一丸となって乗り越えたいですね。

 

今回は、書面添付についてお話ししたいと思います。

 

「書面添付制度」とは、・・・・?

書面添付制度は、税理士・税理士法人が作成した申告書について、その作成内容を税理士が、どのような項目について、どの資料を、どの程度確認して、どのように検討・判断したのかを記載した書面を添付するものです。

 

また、税務に関する職業専門家の税理士が責任を持って計算し、整理した事項については、税務署もこれを尊重することとされております。

 

書面添付制度の効果は、・・・・?

 

書面添付制度においては、税務調査前の意見聴取制度があります。

 

通常、税務調査が実施される場合には、税務署より直接連絡が入り、調査日程等の打ち合わせを行うことになります。

 

しかしながら、添付書面の提出があった申告に税務調査を行う場合には、提出した添付書面に記載された事項について、税理士に意見を述べる機会(意見聴取)が与えられます。なお、当該意見聴取は、税務署内で、調査担当者と税理士とで行い、納税者の方は来署いただく必要はございません。

 

この意見聴取により、結果として税務調査に来なくなる可能性が高くなります。

 

元国税調査官の経験からすると、意見聴取によって、「税務調査に入る確率は1/3以下になる。」と考えます。

 

 

(質問)書面添付制度のメリットは?

(回答)税務調査が省略になる可能性があります。

 

意見聴取において、税務署の調査担当者からの質問に税理士が回答するとともに、税理士が実際に確認した事項等について資料を基に、申告内容を説明します。この意見聴取により、調査担当者の疑問が解決した場合には、税務調査に来なくなる可能性があります。

 

意見聴取の結果、税務調査は実施しないと判断された場合には、調査省略通知(意見聴取結果についてのお知らせ)が発行されます。)

 

税理士法人福島会計においては、前年、この意見聴取が3件ありましたが、すべて税務調査は実施しないと判断され、意見聴取結果についてのお知らせが発行されました。

 

 

(質問)書面添付制度のデメリットは?

(回答)月次処理・決算処理の際の確認事項が増えます。

 

書面添付は、税理士の責任において作成するものであることから、提示を受けた書類、顕著な増減事項とその理由など、税務調査の際にポイントとなる重要事項を詳しく記載した書類とチェックリストを作成いたしますので、確認事項、確認作業が増えることになります。

 

書面添付とは、税理士が経営者とコミュニケーションを図りながら、責任をもって作成しているということで、税務署に対して「この申告書は適正なものであり、公正な立場から適正申告をしています。」と、申告書の品質保証をするようなものです。

 

税理士法人福島会計は、数々の書面添付制度を活用した申告書の作成を手掛けてきた経験がございます。

税務リスク低減のため、書面添付制度の活用を推進しております。

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