従業員の資格取得費用等を負担した場合の取り扱い
2022.06.01
環境変化に適応して利益を出す~アンゾフの成長マトリクスをご存知ですか?~
皆様こんにちは、山田です。
前回の私のブログでは、短期的に利益の増加が見込めない環境で、コロナ対応で増えた借入金の返済資金の捻出について、フリーキャッシュフローを紹介し、フリーキャッシュフローの増加要因について考えました。
「借入金の返済資金~キャッシュフロー計算書の使い方~
https://www.fukushima-ta.jp/blog/financing/6662/
今回は、事業環境が変化する中で中長期的に利益を増加させる戦略について、アンゾフの成長マトリクスを紹介したいと思います。
1.ポイント
(1)経営環境の変化に対応した新戦略の検討
(2)アンゾフの成長マトリクスの活用
(3)経営計画を立てる
2.経営環境の変化に対応した新戦略の検討
私が前回ブログを書いたのは3月上旬でワクチン接種開始により経済活動再開への希望が見えかけていましたが、2か月以上たった今も国内は依然厳しい状況です。
また、人口減少や、人の対面接触を抑制せざるを得ない環境下で、ITの活用やデジタル化が促進されています。
このように以前とは社会や事業環境が変化していく中で、自社の利益を維持、増加するためには、変化した環境に対応した新戦略の検討が必要だと感じられている経営者の方も多いのではないでしょうか?
3.アンゾフの成長マトリクスの活用
新戦略を考える方法の一つとしてアンゾフの成長マトリクスを紹介します。
アンゾフは、成長戦略を「製品」と「市場」の2軸におき、それをさらに「既存」と「新規」に分けました。
この分類を利用して、具体的には、①市場浸透戦略 ②新商品開発戦略 ③新市場開拓戦略 ④多角化戦略 の順に検討していきます。
①市場浸透戦略
現在取り扱っている製品サービスを現在の顧客により多く購入してもらう戦略です。
②新製品開発戦略
現在の顧客に新しい製品サービスを提案していく戦略です。
①で顧客が獲得出来たらその顧客に喜ばれそうな新しい製品サービスが提供できないか検討します。
③新市場開拓戦略
現在の製品サービスを新たな顧客に購入してもらう戦略です。
現在の製品サービスを磨いて深めていくことで他社に負けないものとなり新たな顧客にも購入してもらえるようになります。また、既存の技術の他分野への転用という戦略も考えられます。
④多角化戦略
新しい製品サービスを新たな顧客に提案していく戦略です。
最もリスクが大きい戦略になりますので、一般的に検討順序は最後になります。
このように、①~④の戦略を検討し、どの戦略が取れそうか?を決めていきます。
4.経営計画を立てる
戦略が決まったらどのくらいの売上が見込めそうか、投資はどのくらいするか、社員などをどのように配分するかなどを数値計画に落とし込みます。
また、戦略を立てる上では経営理念も重要になります。
儲かりそうな戦略でも経営者が思い描く事業の在り方にそぐわないものは採用しない方がいいでしょう。
5か年計画などの中期計画を立ててそれを単年度計画に落とし込むことで具体的なイメージが固まっていきます。
計画を実現するために何をすべきかの行動計画も明確になります。
いかがでしょうか?
先が見えない状況かもしれませんが、アンゾフの成長マトリクスを一つの手がかりに将来を考えてみようと思っていただけたら幸いです。
福島会計では、経営計画の作成支援など経営をサポートするサービスをご用意しておりますので、ご相談ください。