• 2026.02.25

相続って税金の話だけじゃないんです。最近増えているご相談あれこれ。相続時精算課税?ビットコインの相続税?

 

相続というと、「相続税がかかるかどうか」「いくら払うのか」
といった税金の話を真っ先に思い浮かべる方が多いかもしれません。
ですが、実際のご相談現場では、制度そのものを知らなかったことで困ってしまうケースも少なくありません。
今回は、最近特にご相談が増えている相続の話題について、いくつかピックアップしてご紹介します。

 

相続時精算の制度の改正って?

 

相続税対策の一つとして知られる「相続時精算課税制度」。
2024年分の申告では、この制度を利用した方の人数が、直近10年で最も多くなりました。

背景にあるのが、令和5年度の税制改正です。
これまで基礎控除がなかった相続時精算課税に、年間110万円の基礎控除が新設されました。
これにより、「とりあえず少額から贈与してみる」という選択がしやすくなり、利用者が一気に増えたと考えられます。
通常の贈与が相続開始前7年以内と、従前の3年以内からかなり長期間持ち戻し対象になったことも影響しています。

ただし、この制度は
・一度選択すると原則やり直しができない
・相続時にまとめて精算される
・初年度は「届出書」を提出する必要がある
といった注意点があります。
「節税になりそうだから」という理由だけで選ぶと、あとから不利になるケースもあるため、慎重な判断が必要です。

 

相続とビットコイン?

 

「暗号資産って、相続したらどうなるの?」
この質問も、ここ数年で急増しています。

結論から言うと、ビットコインなどの暗号資産も相続税の課税対象です。
相続税は「金銭に見積もることができる経済的価値のある財産」に課税されるため、暗号資産も含まれます。

評価方法は少し特殊で、
活発な市場がある場合:取引所の価格を基に評価
市場が活発でない場合:売買実例や専門家の意見を踏まえて個別評価
といった形になります。

また、暗号資産は値動きが大きいため、
「いつの時点で、いくらと評価するのか」
「相続後に売却した場合の税金」
など、事前に知っておかないと想定外の税負担になることもあります。

 

親が亡くなったあと、親子関係は変えられる?

 

相続の場面では、親子関係そのものが大きな影響を与えることもあります。

たとえば、
・生前に認知されなかった子がいる
・養子縁組をしていたが、亡くなったあと関係を整理したい
このような場合に使われる制度が
「死後認知」と「死後離縁」です。

死後認知が認められれば、法律上の子として相続人になることができます。
また、死後離縁の場合でも、すでに発生した相続の権利自体は失われません。

ただし、いずれも
・期限がある
・家庭裁判所の手続きが必要
・他の相続人との関係調整が必要
など、実務的にはかなり複雑です。
「知らなかった」では済まされない制度だからこそ、早めの専門家相談が重要になります。

 

相続税Q&A

 

Q1. 相続税はいくらからかかりますか?
A. 相続税は、
基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)
を超えた場合にかかります。
この範囲内であれば、相続税の申告・納税は不要です。

 

Q2. 相続税がかからない場合でも申告は必要ですか?
A. 原則不要です。
ただし、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使う場合は、
相続税がゼロでも申告が必要になります。

 

Q3. 相続税の申告期限はいつですか?
A. 被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。
期限を過ぎると、加算税・延滞税がかかることがあります。

 

Q4. 相続税が払えない場合はどうなりますか?
A. すぐに相談すれば、
・延納(分割払い)
・物納(不動産などで支払う)
が認められる場合があります。
放置すると税負担が増えるため、早めの相談が重要です。

 

Q5. 相続税の相談は、いつ税理士にすべきですか?
A. 以下に当てはまる場合は、早めの相談がおすすめです。
・不動産がある
・財産が3,000万円を超えそう
・相続人同士で話がまとまりにくい

 

相続は「起きてからでは遅い」ことも・・・

 

相続のご相談で多いのは、
「もっと早く知っていれば…」という声です。
相続は、
・税金
・財産の内容
・家族関係
が複雑に絡み合う分野です。

だからこそ、
元気なうちに整理しておくこと
制度を正しく知っておくことが、
結果的にご家族を守ることにつながります。

「うちはまだ大丈夫」と思っている方こそ、
一度立ち止まって考えてみるタイミングかもしれません。

相続について気になることがあれば、
ぜひFLAIRへご相談ください。

 

監修 税理士法人FLAIR 代表社員 福島美由紀

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